オデッサ ファイル。 オデッサ・ファイル (角川文庫)

オデッサ・ファイル

オデッサ ファイル

イギリスの作家フレデリック・フォーサイス(1938~)と云えば、フランスのド・ゴール大統領暗殺計画の実話を題材に発表したデビュー作の「ジャッカルの日」(1973年映画化、1997年リメイク版「ジャッカル」)が、大ヒット、いきなりスパイ小説の人気作家になりました。 この1974年スパイスリラー映画「オデッサ・ファイル」も戦後ドイツ(西ドイツ)の歴史の闇に迫るおもしろい映画です。 フレデリック・フォーサイスは、元ロイター特派員、元BBCのジャーナリストでしたのでフィクション(小説)とはいえ筋立て(プロット)にリアリティがあり、国際政治の裏舞台(諜報活動・スパイ工作)や権力の陰謀など現実と虚構(フィクション)の境界は、映画を見る者の心を捉えて離しません。 1980年サスペンス映画「戦争の犬たち」もフォーサイス自身が、アフリカの赤道ギニア共和国のクーデター計画に関わったことを題材に小説を書いているのでリアルです。 さて「オデッサ・ファイル」の監督は、アメリカ映画の巨匠ロナルド・ニーム監督(1911~2010、1972年のパニック映画「ポセイドン・アドベンチャー」は、ディザスター・フィルムの原点)でスパイスリラー映画の古典とも云うべき作品です。 西ドイツのフリージャーナリストのペーター(ジョン・ヴォイト 1938~ 女優アンジェリーナ・ジョリは娘)は、自殺したユダヤ人老人の取材に行ったことから老人が、バルトにあったカイザーヴァルト強制収容所からの生還者で残された日記は、強制収容所であったおぞましいユダヤ人虐殺の記録であることを知りました。 虐殺者として恐れられたロシュマン元強制収容所長を名演しているマクシミリアン・シェル(1930~2014)の冷酷非道にして陰湿な姿は、卑劣なナチス親衛隊SSを象徴しています。 ペーターが、ロシュマンを追い秘密組織オデッサについて調べていくうち新ドイツの国民すらヒトラーとナチスの暴力と虐殺から目を背けていると思いました。 イスラエル諜報機関モサドが、ペーターを監視しているため彼は、ウィーンでナチス戦争犯罪を追及しているサイモン・ヴィーゼンタール(1908~2005)に会いに行き、自殺した老人の日記を見せました。 実在した人物サイモン・ヴィーゼンタールをモデルにした映画では、1978年映画「ブラジルから来た少年」の中でヤコフ・リーベルマンとして登場します。 ペーターは、モサドに協力し元親衛隊SS軍曹と偽りオデッサに侵入すると新たなIDとパスポートを偽造する印刷所に写真撮影のため連れて行かれました。 印刷工は、オデッサの暗殺から自分の身を護るため偽造した元親衛隊SS全員の名簿(オデッサ・ファイル)を密かに保管していました。 ペーター必死の努力で手に入れたオデッサ・ファイルと老ユダヤ人の書き遺した日記は、西ドイツ当局やイスラエル、サイモン・ヴィーゼンタール機関にわたり元親衛隊SSの秘密結社オデッサは、消滅、逃亡していたナチス戦犯たちも次々に逮捕されました。 イスラエルは、アメリカから(西ドイツ経由で)供与された武器によりエジプトを攻撃(第3次中東戦争)、エジプトが、応戦できたのは、6日間でした。 at 2020-06-28 00:08 at 2020-06-26 00:06 at 2020-06-24 00:04 at 2020-06-22 00:02 at 2020-06-20 00:02 at 2020-06-18 00:08 at 2020-06-16 00:06 at 2020-06-14 00:04 at 2020-06-12 00:02 at 2020-06-10 01:10 at 2020-06-08 00:08 at 2020-06-06 00:06 at 2020-06-04 00:04 at 2020-06-02 00:02 at 2020-05-31 00:01 at 2020-05-29 00:09 at 2020-05-27 00:07 at 2020-05-25 00:05 at 2020-05-23 00:03 at 2020-05-21 00:01.

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『オデッサ・ファイル (角川文庫)』(フレデリック・フォーサイス)の感想(32レビュー)

オデッサ ファイル

舞台は1963年、西ドイツのハンブルク。 若きフリーランス記者のミラーは自殺した老人ソロモンの日記を偶然読んだことから、ナチスの残党たちによる秘密組織が存在していることを知ります。 ソロモンはホロコーストを生き残ったユダヤ人で、日記にはロシュマンという名のナチス親衛隊員が犯した悪行の数々が綴られていました。 ロシュマンはリガ収容所所長を務め、ソロモンの妻を含む多くのユダヤ人の虐殺を指示した残酷な男でした。 それだけでなく、ロシュマンは戦争末期には負傷者を運ぶ船を略奪し、それを制止しようとした指揮官を射殺していました。 ソロモンの記述によれば、その指揮官は大尉でカシの葉付きの鉄十字章をつけていたといいます。 この日記の内容に興味を強く引かれたミラーはソロモンの周辺を調査、その結果、衝撃の事実が発覚します。 ソロモンは死の三週間前にロシュマンを目撃していたというのです。 しかし、「オデッサ」という名前の秘密組織がソロモンの訴えを妨害し、そのことに絶望してソロモンは自殺を決断したといいます。 ミラーはロシュマンの調査をさらに進めようとしますが、警察の知り合いや恋人のジギーら周辺の人々に止められてしまいます。 復興期にある今、戦争の負の部分に目を向けることは多くのドイツ人にとって好ましからざることでした。 特に、戦争で夫を失ったミラーの母親は涙ながらに調査をやめるよう言ってきました。 しかし、ミラーはロシュマンの調査に対して並々ならぬ情熱を向けており、忠告を聞く気はまったくありませんでした。

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オデッサ・ファイルのレビュー・感想・評価

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注目のレビュー:オデッサ・ファイル• 2008-09-27 by 戦中、戦後となにかとドイツとの共通点が多い我が日本でも作れそうな作品。 2人がこのレビューに共感したと評価しています。 2019-12-31 by BS録画にて。 英国作家フレデリック・フォーサイズが1972年に書いた小説が原作。 映画化は1974年。 舞台は1963年、ケネディ大統領が暗殺された直後の西ドイツ。 フリー・ジャーナリストの青年は、ふとしたきっかけて自殺したユダヤ人の日記を読む。 そこにはリガ(現ラトヴィアの首都。 第一次大戦後にソ連圏に入ったが、第二次大戦中はドイツ軍により一時的にソ連支配から解放されていた)でのナチによる苛酷なユダヤ...... 1人がこのレビューに共感したと評価しています。

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