ピアジェ の 発達 理論。 ピアジェとヴィゴツキーの類似点と相違点 / 心理学

ジャン・ピアジェ

ピアジェ の 発達 理論

発達心理学とは、人生のすべての段階にわたる人間の研究です。 この研究では時間の中で、、どのようにして行動が変化するのかという点に着目します。 これは応用心理学の分野に豊富な知識を与える興味深い分野です。 発達心理学を混乱することなく理解する最もよい方法は、発達に関する最も重要な6つの理論を見ていくことだと思います。 発達心理学によって得た情報を説明していくためには、今では廃れてしまった考え方について話していく必要があります。 心理学者たちが過去数十年の間で築いてきた成果を説明する上で、それらを理解していくことはとても重要です。 進化論的な側面から論じられる発達に関する6つ理論には、ゲシュタルト心理学、精神分析、行動主義心理学、認知心理学、ピアジェ心理学、ヴィゴツキー心理学があります。 発達における理論 ゲシュタルト心理学 、心理学界に現れた最初の科学的流行の1つでした。 今日において、彼の考えとの関連性はなくなったものの、知覚研究に対する彼のアプローチは紛れもなく革新的でした。 そして彼の理論に同意した心理学者たちは発達研究における知名度はありませんが、知覚研究においては際立って目立っていました。 ゲシュタルト心理学によると、人間は世界に対する意味のある認識を維持し、それを獲得するためにある構造を利用するといいます。 これらの構造は物理的な基盤を持っており、その質は人々の発達によって左右されます。 さらに、それらは複素数の合計や複素数単位の分解の積として定義することもできます。 混乱してきますよね。 もう少し分かりやすく説明してみましょう。 発達に関してゲシュタルト心理学が述べようとしていることは、生物的原点の構造に基づいています。 人は、成長するにつれてこれらの構造の使い方を学びます。 結果として、発生期や進化期における「発達」はないのです。 そこにあるのは、脳の能力の進歩的な発見だけなのです。 最近の研究によって、これらのことが正しくないことが分かっていますが、そこには認知過程の起源と進化があるといいます。 精神分析学 精神分析学の父と呼ばれる人は明確です。 その人とはもちろん。 精神分析は、潜在意識の衝動が私たちの行動に及ぼすという考えを強めました。 この心理学の分野はどちらかといえば非科学的な方法を採用しており、その理論には少々粗が目立ちます。 しかし、これは発達研究に大きな影響を与えてきました。 精神分析の理論は、幼少期と思春期に関する心理学の考えに革命を起こしたのです。 精神分析学において発達というのは、子供が人生の各ステージで求める一連のニーズによって生じていると考えます。 したがってこの理論では、そのニーズがどれだけ満たされているかということに特徴づけられる一連のステージを発達と定義しています。 精神分析学ではさらに、幼少期を含む全てのステージにおけるセクシュアリティの重要性が強調されています。 行動主義心理学 この理論は、に対する反応として生まれたものであり 、極端に実証主義的な理論でもあります。 行動主義心理学では、直接測定できないものはすべて心理学の領域の外側にあるものとして考えます。 そのため、この心理学は、知覚刺激と誘発された行動の関係性のみを研究対象とし、測定することができない中間媒介変数は事実上無視します。 行動主義心理学者たちは、この枠組みの中にある学習によってのみ発達を理解できると信じています。 つまり、経験を通して受ける刺激に対する答えを子供達は生まれつき持っているというのです。 そして彼らは、非常に単純なプロセスを通じて、さまざまな複雑な動作を生み出します。 行動主義心理学における発達理論の問題点は、それがあまりにも還元主義的な側面に陥っているということです。 認知心理学 認知心理学は行動主義に呼応するように誕生しました。 この心理学では刺激と行動の間に介在する内部プロセスの研究が焦点となります。 そして、認知心理学は、人間の脳に関する計算論的およびコネクティビスト論的視点を生み出しました。 今日において、認知心理学はとりわけヨーロッパにおいて、最も一般的な理論の1つとなっています。 発達理論において、 認知心理学は、人々が物事の内部表現を構築する情報を生み出していると考えます。 構成主義的な原則にのっといていることからも、このようなアプローチはピアジュ心理学やヴィゴツキー心理学と近似しています。 しかし、プロセスを結合的に捉えているため、本質的には行動主義心理学に近い部分もあります。 ジャン・ピアジェ ピアジェは、発達理論における最も重要な心理学者の1人であり、心理学者たちの間では構成主義の父として知られています。 この理論は、子供達が自分が直面する問題に基づいて自らの世界を構築しているという考えに基づいています。 つまり、ピアジェの発達理論は、知識の形成に焦点を当てているのです。 このような構成主義的観点を用いることで、ピアジェは発達をいくつかのステージに分類するための理論を開発しました。 このステージは普遍的なもので、全ての人々がほぼ同じ年頃にこれらのステージを通過するといいます。 ピアジェの理論と発達のステージについてより知りたい方は、 レフ・ヴィゴツキー その他の発達研究における重要人物にレフ・ヴィゴツキーがいます。 ピアジェ同様、彼も構成主義的観点から発達に関する理論を構築しました。 彼らは似たような見方に有していたのも関わらず、注意を向ける側面が異なっていました。 ピアジェは、人とその環境の間にどのような相互作用があるかということに焦点をあてました。 その一方で、 ヴィゴツキーにとって、発達とは個人の社会的環境と不可分な関係にありました。 なぜなら、発達とは文化や社会が行動の形態や知識の体系化を伝達するものであり、ただコピーとペーストを繰り返すだけのプロセスではないからです。 子供達はそれぞれ、社会規範に従って自らの現実を構成します。 このような理論は社会的構成主義と呼ばれています。 彼の理論は多くの可能性を秘めて興味深いパラダイムです。 多くの人はピアジェとヴィゴツキーの理論が相反していると考えているものの、それらの理論の相違点は簡単に埋めることができます。 そして、この2つの理論の類似点を見るためには、視野を広げ、他の研究手法を考慮する必要があります。

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ピアジェの4つの発達段階とは?育児に役立つ子どもの発達理論

ピアジェ の 発達 理論

心理学の認知発達に関する理論は、スイスの心理学者ジャン・ピアジェ(1896~1980)の影響が大きく、発達研究の基本的な理論とされる。 現代では研究も進みピアジェの理論をさらに発展させた、あるいは否定的な理論も多い。 ただし、このピアジェの古典的な理論が「まったく間違った理論」とされるのという解釈ではなく、この理論を土台とし、さらなる研究によって「新しく発見された、進化した理論」という解釈が的確である。 ゆえに、今でも「知的な発達」を展望させる上でピアジェの古典的な理論は有効なものとされる。 なので、子供の発達の全体として理解するためにピアジェの理論を理解し、その上で現代の研究、理論を理解していくことが望まれる。 ピアジェ以前においては、子供の認知発達に関する心理学的考察は「自然的要因(生物学的成熟の視点)」を重視する学者と「養育的要因(環境的学習の視点)」の二つが大勢を占めていた。 その、二極に分かれた理論と対照的にピアジェは、子供の持つ自然に成熟する能力と周りの環境に対し働きかける子供の相互作用のとの関係に興味を抱いた。 ピアジェは、子どもを、生物学的発達あるいは外的刺激への受動的存在としてではなく、この過程への積極的な参加者とみなした。 とくにピアジェは子供を、何が生じるかを見るために外界の物事や事象を実験する「有能な科学者」とみなし、子供時代全体の認知発達を段階的にまとめた。 例えば「この人形をかじるとどんな感じだろうか」「このボタンを押すとどうなるだろうか」など、さまざまな「実験」をし、その結果によって子供は スキーマ( schema 物理的世界や社会世界はどのように作用しているかに関する理論でドイツ語ではシェマとも呼ぶ)を構築していく。 さらに、それらの実験(体験)によって構築された既存のスキーマと、新たな体験を照らし合わせて理解しようと試みる 同化(assimilation)をする。 そして、新たな体験が既存のスキーマと合わないのなら、それを、新しい情報に適合するように既存のスキーマを修正し、世界に関する理論を拡大させていく 調整(accommodation)を行うと考えた。 ピアジェの認知発達段階の理論は、大きく区分すると4つの段階に分けられ基本となる段階は 感覚運動段階 sensorimotor stage 、 前操作段階 preoperational stage 、 具体的操作段階 concrete operational stage 、そして、 形式的操作段階 formal operational stage である。 感覚運動段階 sensorimotor stage 最初の2年位を感覚運動段階とし、この時期は、幼児は自らの活動とその活動の結果との関係を発見することに忙しいと表現した。 たとえば、物をつかむのにどのくらい手を伸ばさなければいけないか、食器皿をテーブルの端から押し出すとどうなるのか、などを発見する。 知的活動が、頭の中で物事を考える思考過程自体というより、運動(活動)と感覚(結果)の連合の形成によっている段階である。 また、この時期において重要な発見は 対象物の永続性 object permanence に関する概念、つまり、対象物がたとえ視界から見えなくなっても存在し続けるという認識である。 そして、しだいに自分の快になるように行動を調節していく。 (スキーマを構築していく)例えば、自分の指をしゃぶる、足をつかむなど。 自分の身体の外にある物や出来事に興味を示し、それを繰り返そうとする。 例えば、ガラガラを叩いたり振ったりし、音が出ると何度でも繰り返す。 さらに、つかみ、叩き、振るというように、いくつかの組み合わせが可能になる。 また、おもちゃをつい立などで覆い隠すと、おもちゃがもうそこには存在しないかのような振る舞いをする。 このことからピアジェは、対象物の永続性の概念を獲得していないと結論づけた。 つかむ、叩くなどのスキーマを組み合わせるなどをし、布やつい立などを叩いて取り除いて、隠された対象物を積極的に探すことだできる。 つまり、この時期には対象物の永続性の概念に達したと言える。 しかし、探索は限られたもので、繰り返しある場所に隠されたおもちゃを探し出すことが出来たとしても、大人が新しい場所におもちゃを隠した場合、たとえそれを見ていたとしても、かつての場所を探し続ける。 試行錯誤しその様子を見て学んでいく。 例えば持っているものをたまたま落とし、自身、あるいは周りの大人がそれを拾った、すると、今度はわざとそれを落としてみて、どうなるかを観察する。 それらを通し外界と自分のその時の行動(スキーマの組み合わせ)との関係に気づいていく。 言葉を意味立てて使ったり、何かをなぐり書いたり、以前に見たものなど、その場とは別な時間、場所で再現する。 前操作段階 preoperational stage 2歳から幼児期終わり位までで、物や物のまとまりを表象(象徴、シンボル、または象徴的に表すこと)したり、ある物はほかの物を表象することが可能、例えば「ごっこ遊び」などで、おもちゃのブロックを車や飛行機に見立てたり、人形を人に見立てて遊ぶなど、言葉や物を抽象的な用語で思考することが出来る段階である。 ただし、言葉やイメージはまだ理論的に体系化されておらず、うまく表すことが出来ない。 操作とは精神的な過程であり、情報を区分し、統合したり、またそのほかの変形を理論的に行う過程である。 例えば水を背の高い口の狭いコップから、背の低い口が広いコップに注いだとしても、大人は水の量は変わっていない事がわかり、大人はその変形を心の中で戻してみることが可能である。 この時期の子供の場合は、同じ量だとしても背の高いコップに注ぐと「前よりも多くなった」と言う。 認知発達の前操作段階の子供たちにおいては、可逆性(元に戻せば同じ)やそのほかの精神的操作を理解する能力は欠如しているか低い状態で、背の高いコップの水を、背の低いコップに注いだとしても、水の量が 保存 conservation されること、同じであることを理解できない。 このように、視覚的印象に頼ってしまうことは、数の保存の実験でも明らかで、同じ数のおはじきを二列に並べて「同じ数である」と確かめたうえで、片方の列を縮めた。 すると長い方のおはじきが多いと答えた。 その理由は「長い」と言う視覚的印象であった。 これらの結果から、保存の概念に達していないとピアジェは考えた。 具体的操作段階 concrete operational stage 7~12歳位になると、さまざまな保存の概念を獲得し、また、それ以外の理論的な思考をできる段階で、物を一つの次元、高さ重さと言った次元に基づいて順序づけることが可能になる。 5歳児位は、友達の家へ行く順路を理解することが出来るが、その順路を人に教えたり、順路を地図にするなどは難しいが、8歳位には可能になる。 また、この時期の子供は、抽象的な言葉も使うが、それは具体的事物で直観的かつ感覚的に利用できる事物に対してのみ可能である。 形式的操作段階 formal operational stage 12歳以降になると、大人の思考形態に達し、具体的なものについて経験的事実を考えるだけでなく、それらを記号化し、また、それに対しても同様の理論的操作が可能になる。 さまざまな物事の形式的な組み合わせを、網羅し検討するなどが出来るが、必ずしも成人までに、あるいは成人がこの段階に達するわけではない。 【ピアジェの認知発達段階の特徴早見表】 以下の示す年齢は平均的なもので、知的能力、文化背景、社会的要因によって変動がある。 段階 特徴 感覚運動段階 (誕生~2歳位) ・自己と物とを区別する ・自己を、活動を起こす主体として認識し、知的に活動し始める。 前操作段階 (2~7歳位) ・言葉を使って、イメージや単語によって物を表象することを学習する。 ・思考は、まだ自己中心的で、他者の視点を理解することが困難である。 ・対象を一つの特徴によって分類することが出来る。 具体的操作段階 (7~11歳位) ・対象物や出来事を理論的に思考することが可能となる。 ・数、量、重さの保存の概念が達成される。 ・いくつかの特徴によって対象を分類することが出来、それらを一つの次元(大きい順に並べるなど)によって並べることが可能になる。 形式的操作段階 (12歳以降) ・抽象的な命題を理論的に思考し、仮説をたて、系統的に検証することが出来るようになる。 ・仮説的な問題、将来の問題や観念的な問題にも対処できるようになる *ただし、すべてが成人までに、あるいは成人がこの段階に達するとは限らない。

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ピアジェ提唱!身近な遊びで解説しよう!発達と認知の関係は?

ピアジェ の 発達 理論

心理学の認知発達に関する理論は、スイスの心理学者ジャン・ピアジェ(1896~1980)の影響が大きく、発達研究の基本的な理論とされる。 現代では研究も進みピアジェの理論をさらに発展させた、あるいは否定的な理論も多い。 ただし、このピアジェの古典的な理論が「まったく間違った理論」とされるのという解釈ではなく、この理論を土台とし、さらなる研究によって「新しく発見された、進化した理論」という解釈が的確である。 ゆえに、今でも「知的な発達」を展望させる上でピアジェの古典的な理論は有効なものとされる。 なので、子供の発達の全体として理解するためにピアジェの理論を理解し、その上で現代の研究、理論を理解していくことが望まれる。 ピアジェ以前においては、子供の認知発達に関する心理学的考察は「自然的要因(生物学的成熟の視点)」を重視する学者と「養育的要因(環境的学習の視点)」の二つが大勢を占めていた。 その、二極に分かれた理論と対照的にピアジェは、子供の持つ自然に成熟する能力と周りの環境に対し働きかける子供の相互作用のとの関係に興味を抱いた。 ピアジェは、子どもを、生物学的発達あるいは外的刺激への受動的存在としてではなく、この過程への積極的な参加者とみなした。 とくにピアジェは子供を、何が生じるかを見るために外界の物事や事象を実験する「有能な科学者」とみなし、子供時代全体の認知発達を段階的にまとめた。 例えば「この人形をかじるとどんな感じだろうか」「このボタンを押すとどうなるだろうか」など、さまざまな「実験」をし、その結果によって子供は スキーマ( schema 物理的世界や社会世界はどのように作用しているかに関する理論でドイツ語ではシェマとも呼ぶ)を構築していく。 さらに、それらの実験(体験)によって構築された既存のスキーマと、新たな体験を照らし合わせて理解しようと試みる 同化(assimilation)をする。 そして、新たな体験が既存のスキーマと合わないのなら、それを、新しい情報に適合するように既存のスキーマを修正し、世界に関する理論を拡大させていく 調整(accommodation)を行うと考えた。 ピアジェの認知発達段階の理論は、大きく区分すると4つの段階に分けられ基本となる段階は 感覚運動段階 sensorimotor stage 、 前操作段階 preoperational stage 、 具体的操作段階 concrete operational stage 、そして、 形式的操作段階 formal operational stage である。 感覚運動段階 sensorimotor stage 最初の2年位を感覚運動段階とし、この時期は、幼児は自らの活動とその活動の結果との関係を発見することに忙しいと表現した。 たとえば、物をつかむのにどのくらい手を伸ばさなければいけないか、食器皿をテーブルの端から押し出すとどうなるのか、などを発見する。 知的活動が、頭の中で物事を考える思考過程自体というより、運動(活動)と感覚(結果)の連合の形成によっている段階である。 また、この時期において重要な発見は 対象物の永続性 object permanence に関する概念、つまり、対象物がたとえ視界から見えなくなっても存在し続けるという認識である。 そして、しだいに自分の快になるように行動を調節していく。 (スキーマを構築していく)例えば、自分の指をしゃぶる、足をつかむなど。 自分の身体の外にある物や出来事に興味を示し、それを繰り返そうとする。 例えば、ガラガラを叩いたり振ったりし、音が出ると何度でも繰り返す。 さらに、つかみ、叩き、振るというように、いくつかの組み合わせが可能になる。 また、おもちゃをつい立などで覆い隠すと、おもちゃがもうそこには存在しないかのような振る舞いをする。 このことからピアジェは、対象物の永続性の概念を獲得していないと結論づけた。 つかむ、叩くなどのスキーマを組み合わせるなどをし、布やつい立などを叩いて取り除いて、隠された対象物を積極的に探すことだできる。 つまり、この時期には対象物の永続性の概念に達したと言える。 しかし、探索は限られたもので、繰り返しある場所に隠されたおもちゃを探し出すことが出来たとしても、大人が新しい場所におもちゃを隠した場合、たとえそれを見ていたとしても、かつての場所を探し続ける。 試行錯誤しその様子を見て学んでいく。 例えば持っているものをたまたま落とし、自身、あるいは周りの大人がそれを拾った、すると、今度はわざとそれを落としてみて、どうなるかを観察する。 それらを通し外界と自分のその時の行動(スキーマの組み合わせ)との関係に気づいていく。 言葉を意味立てて使ったり、何かをなぐり書いたり、以前に見たものなど、その場とは別な時間、場所で再現する。 前操作段階 preoperational stage 2歳から幼児期終わり位までで、物や物のまとまりを表象(象徴、シンボル、または象徴的に表すこと)したり、ある物はほかの物を表象することが可能、例えば「ごっこ遊び」などで、おもちゃのブロックを車や飛行機に見立てたり、人形を人に見立てて遊ぶなど、言葉や物を抽象的な用語で思考することが出来る段階である。 ただし、言葉やイメージはまだ理論的に体系化されておらず、うまく表すことが出来ない。 操作とは精神的な過程であり、情報を区分し、統合したり、またそのほかの変形を理論的に行う過程である。 例えば水を背の高い口の狭いコップから、背の低い口が広いコップに注いだとしても、大人は水の量は変わっていない事がわかり、大人はその変形を心の中で戻してみることが可能である。 この時期の子供の場合は、同じ量だとしても背の高いコップに注ぐと「前よりも多くなった」と言う。 認知発達の前操作段階の子供たちにおいては、可逆性(元に戻せば同じ)やそのほかの精神的操作を理解する能力は欠如しているか低い状態で、背の高いコップの水を、背の低いコップに注いだとしても、水の量が 保存 conservation されること、同じであることを理解できない。 このように、視覚的印象に頼ってしまうことは、数の保存の実験でも明らかで、同じ数のおはじきを二列に並べて「同じ数である」と確かめたうえで、片方の列を縮めた。 すると長い方のおはじきが多いと答えた。 その理由は「長い」と言う視覚的印象であった。 これらの結果から、保存の概念に達していないとピアジェは考えた。 具体的操作段階 concrete operational stage 7~12歳位になると、さまざまな保存の概念を獲得し、また、それ以外の理論的な思考をできる段階で、物を一つの次元、高さ重さと言った次元に基づいて順序づけることが可能になる。 5歳児位は、友達の家へ行く順路を理解することが出来るが、その順路を人に教えたり、順路を地図にするなどは難しいが、8歳位には可能になる。 また、この時期の子供は、抽象的な言葉も使うが、それは具体的事物で直観的かつ感覚的に利用できる事物に対してのみ可能である。 形式的操作段階 formal operational stage 12歳以降になると、大人の思考形態に達し、具体的なものについて経験的事実を考えるだけでなく、それらを記号化し、また、それに対しても同様の理論的操作が可能になる。 さまざまな物事の形式的な組み合わせを、網羅し検討するなどが出来るが、必ずしも成人までに、あるいは成人がこの段階に達するわけではない。 【ピアジェの認知発達段階の特徴早見表】 以下の示す年齢は平均的なもので、知的能力、文化背景、社会的要因によって変動がある。 段階 特徴 感覚運動段階 (誕生~2歳位) ・自己と物とを区別する ・自己を、活動を起こす主体として認識し、知的に活動し始める。 前操作段階 (2~7歳位) ・言葉を使って、イメージや単語によって物を表象することを学習する。 ・思考は、まだ自己中心的で、他者の視点を理解することが困難である。 ・対象を一つの特徴によって分類することが出来る。 具体的操作段階 (7~11歳位) ・対象物や出来事を理論的に思考することが可能となる。 ・数、量、重さの保存の概念が達成される。 ・いくつかの特徴によって対象を分類することが出来、それらを一つの次元(大きい順に並べるなど)によって並べることが可能になる。 形式的操作段階 (12歳以降) ・抽象的な命題を理論的に思考し、仮説をたて、系統的に検証することが出来るようになる。 ・仮説的な問題、将来の問題や観念的な問題にも対処できるようになる *ただし、すべてが成人までに、あるいは成人がこの段階に達するとは限らない。

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