きゅうりの栽培。 キュウリの栽培方法・育て方のコツ

きゅうりの育て方 地這い栽培の違いを知る

きゅうりの栽培

シャキシャキした歯ごたえと、みずみずしさが魅力のきゅうり。 夏野菜の代表格であるきゅうりは、育て方のコツを押えれば初心者の方でも栽培ができます。 今回は、きゅうりの基礎知識と育て方のポイント、栽培時に必要なもの、家庭菜園における育て方と起こりやすいトラブルについてご紹介します。 育て方やコツをマスターして、この夏は家庭菜園で新鮮なきゅうりを収穫しませんか? 育て方は簡単!家庭菜園で人気のきゅうり 初めに、きゅうりの基礎知識を簡単にご説明します。 きゅうりの分類と歴史 ウリ科キュウリ属に分類されるきゅうりは500以上の品種があり、群馬県や埼玉県などで多く出荷されています。 きゅうりの歴史は古く、紀元前10世紀頃からインドやヒマラヤ山脈の周辺で栽培されていたという説があります。 中国から日本へ伝わったのは6~10世紀頃で、当時は「黄瓜(きうり)」と呼び黄色く熟したものを食用にしていました。 しかし、初期のきゅうりは苦味が強かったことなどが理由で、庶民に広まったのは17世紀に入ってからです。 きゅうりに含まれる栄養 きゅうりは95. きゅうりのカロリーは100gあたり14kcalと低く、手軽に食べられ調理法が多いことも魅力です。 きゅうりの主な種類 スーパーなどで目にするきゅうりの9割は「白イボきゅうり」で、夏に収穫する「華北型」に属します。 華北型には、大きく育つ「四葉(すうよう)きゅうり」や地面をはって育つ品種などもあります。 また、春に収穫する「華南型」の「黒イボきゅうり」や、華北型と華南型を掛け合わせた交雑種も流通しています。 そのほか、ヨーロッパ系の品種やピクルスに利用される品種もあります。 なお、本来のきゅうりは1本の株に雄花(おばな)と雌花(めばな)が咲きますが、現在は品種改良によって早くから「節(ふし)」の部分に雌花が次々と咲く効率のよい株が増えています。 さらに、トゲや苦味がないものや「ブルーム」と呼ばれる白い粉が付かないタイプ、病害虫に強い品種などの改良が続々と行われています。 きゅうりの育て方のポイント4つ 栽培の前に、きゅうりの育て方の4つのポイントを確認しておきましょう。 水やりは早朝や夕方に行い、猛暑による乾燥に気を付けましょう。 整枝については、育て方の項目で詳しくご紹介します。 こちらも育て方の項目を参考に、使いやすい肥料を定期的に追肥しましょう。 収穫が遅れると肥大して株が弱るので、食べ頃になったら早めに摘み取りましょう。 きゅうりの栽培時に準備するものは? 初心者の方に向けて、きゅうりの栽培で準備するものをピックアップしました。 プランター栽培も可能 ベランダなどできゅうりを栽培するときには、大きめのプランターを用意してください。 きゅうりの根は浅く広がるので、 20リットル以上のプランターに1株が目安です。 きゅうりに適した土 きゅうりには排水性や通気性がよく、栄養が豊かな土が適しています。 石灰や腐葉土(ふようど)、たい肥なども用意し、下記を参考に準備をしましょう。 プランターでは、市販されている野菜用の土を使用しても構いません。 苗またはタネ きゅうりには、タネをまいて育てた「自根(じこん)苗」と、土台になる苗に別の植物をつなぎ合わせた「接木(つぎき)苗」があります。 丈夫で病気になりにくいのは接木苗ですが、価格はやや高めです。 苗を選ぶ際は、緑が濃く生き生きとして茎や葉がムダに伸びていないか、ポットの底に根が回っているか確認しましょう。 タネの育て方は温度管理などに手がかかるので、初心者の方には難しいかもしれません。 コンパニオンプランツ 家庭菜園で野菜を育てるときには、お互いの生育をよくする「コンパニオンプランツ」の導入をおすすめします。 病気の抑制にはネギやニラ、ニンニク、虫よけにはバジルやシソ、生育がよくなるトウモロコシなどがきゅうりと相性のよい野菜です。 ただし、コンパニオンプランツを植えても病害虫の被害に遭うことがあるため、毎日の観察は欠かさず行いましょう。 支柱とネットなど きゅうりの栽培には、2メートルほどの支柱と、きゅうり用もしくは園芸用のネット、誘引用のひもかビニタイを用意しましょう。 株が少ないときの支柱は2本を直立にし、間にネットを設置します。 広い畑では合掌型に立ててネットを張ると手入れがしやすくなります。 有機肥料がおすすめ 野菜や果物の栽培には、動植物の一部を素材にした「有機質肥料」をおすすめします。 有機質肥料には、大豆などをしぼった残りから精製する「油かす」や、植物を焼いて作る「草木灰(そうもくばい)」などの植物性のものと、魚を基にした「魚かす」や「鶏糞(けいふん)」、「牛糞(ぎゅうふん)」などの動物性のものがあります。 そのほか、成分をバランスよく配合した「有機配合肥料」などがあります。 初心者必見!家庭菜園のきゅうりの育て方 必要なものがそろったら、いよいよきゅうりの栽培に取り掛かりましょう。 育ちやすい土づくり 家庭菜園の土は下から掘り返してゴミなどを取り除き、2週間ほど直射日光に当てた後に腐葉土やたい肥を混ぜ、石灰を加えて中和します。 植え付ける1週間ほど前に有機質肥料を混ぜてなじませ、栄養が豊富で通気性のよい土を用意しておきましょう。 プランターの土はゴミなどを取り除いてから石灰や腐葉土などを混ぜ、大きめのビニールに入れて1週間ほど直射日光で消毒します。 植え付ける前には同様に肥料を混ぜておきます。 タネまきと苗の植え付け タネから育てるときには、ハウス内で数粒をポットにまいて25~30度の温度を保ちます。 発芽して双葉が出たら2本を残し、本葉が出たら1本に間引きます。 温度は徐々に20度くらいまで下げ、本葉が3~4枚になったら植え付けます。 苗の植え付けは 5月頃の曇りの日か夕方に行い、株同士の間隔は45~50センチくらい取りましょう。 泥はねを防ぐには、地表面をビニールや藁などで覆う「マルチング」を施します。 植え付ける穴を掘って土を軽く湿らせ、苗を置いてすき間に土を入れたら軽く押えます。 植え付け後は、水をたっぷり与えて様子を見てください。 水やりがポイント 先述したように、きゅうりは生育時に多くの水分を必要とする植物です。 特に植え付け後や猛暑が続いた後などは土の状態に気を付け、乾いているときは早朝や夕方に水を与えましょう。 プランター栽培では毎朝水やりを行い、水切れが起こらないようにしてください。 整枝(せいし)と葉の摘み取り 苗が生長するとつるがネットに絡んで上に伸びますが、うまく絡まないときにはひもやビニタイで誘引しましょう。 葉の付いている「節(ふし)」が4~5つになったら、その部分の葉や花、わきから出る芽は摘み取ります。 その後に出るわき芽は「子づる」として伸ばし、本葉が2枚になったら「摘芯(てきしん)」として先端をカットします。 メインになる「親づる」は、支柱と同じくらいの高さになったら摘芯します。 また、収穫が始まったら下部の弱った葉は随時摘み取ります。 なお、きゅうりは雌花だけでも結実する「単為結果(たんいけっか)」の性質があるため、受粉の必要はありません。 肥料を与える時期 おいしいきゅうりの育て方は、こまめに肥料を与えることもポイントです。 雌花の元がふくらみ、実が付き始めた頃に1度追肥をしましょう。 収穫が始まってからは、2週間に1回を目安に肥料を与えます。 収穫は朝に行う きゅうりは、開花からおよそ1週間で結実してどんどん大きくなります。 最初と2番目の実は10センチほどになったら収穫し、今後の結実に備えましょう。 一般的には、20センチくらいの長さになったきゅうりが食べ頃です。 実の成る植物は夜間に栄養を蓄えるので、早朝に収穫を行うとおいしくいただけます。 きゅうりの栽培時のトラブル 最後に、きゅうりを栽培するときに起こりやすいトラブルについてご紹介します。 苗が伸びない 早い時期の植え付けや天候不良などで適温の20~25度を下回ったときは、「かんざし苗」になりつるが伸びないことがあります。 また、元肥が少なかったときや、整枝がきちんと行われなかったときも生育が悪くなります。 白い粉がふく きゅうりの実の全体が白くなるのは、先述したブルームによるものです。 ブルームは、実の水分の蒸発を防ぎ、風雨などから表面を保護する役割があります。 本来のきゅうりにはブルームがあり問題なく食べられますが、農薬と勘違いされやすいために現在はつやのあるきゅうりが多く流通しています。 なお、葉などに白い斑点が付いて広がる症状は「うどんこ病」の可能性があるので、よく観察してみてください。 うどんこ病については「」でも詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。 実の曲がりや空洞など きゅうりの実が曲がるのは、結実による株の老化や日照不足、肥料切れなどが原因で、実に空洞ができるのは水分不足によるものです。 そのほか、先端が細くなる「尻細り果(しりぼそりか)」や「先細り果(さきぼそりか)」と呼ばれる症状は、水分不足や受粉障害、株の勢いの衰えなどが原因です。 また、実を糸でくくったような形になる「くくれ果・くびれ果」は、低温多湿や高温乾燥、多肥などが原因で起こります。 変形した実はいずれも食べられますが、見つけたときには早めに収穫して後の生育に備えましょう。 きゅうりに多い病気 きゅうりは、先に御紹介したうどんこ病のほかに下記のような病気が多く発症します。 べと病 きゅうりの葉のみに発症し、淡い褐色のはん点が葉脈に囲まれた状態で広がります。 多湿や肥料切れが原因で起こります。 褐斑(かっぱん)病• 主に下葉に淡い褐色のはん点が現れ、次第に1センチほどの輪に広がりながら上部の葉やつるにも感染します。 窒素過多や多湿の環境で発症します。 炭疽(たんそ)病 中央がへこんだ黄色い褐色のはん点ができ、古くなると穴が開きます。 長雨などの多湿時に多く、葉だけでなく茎や実にも発症します。 黒星病 まだ若い葉や小さな実に発症しやすく、暗い緑色のはん点が出て次第に黒いかびが生じます。 低温で多湿が続いたときに多発します。 これらのほか、きゅうりは「灰色かび病」や「モザイク病」、「つる枯病」などの病気にもかかりやすいです。 下葉を取ったり泥はねを防いだり、あらかじめ対応できることは積極的に行いましょう。 病気を見つけたら早めに患部を取り除き、適切な薬剤を散布してください。 きゅうりに付きやすい害虫 きゅうりには、「アブラムシ」や「コナジラミ」、「ハダニ」類、「ウリハムシ」などが付きます。 これらの害虫は葉の栄養を吸収したり食べたりするだけでなく、ほかの病気を媒介するケースもあります。 また、根に寄生して腐らせる「ネコブセンチュウ」の被害に遭うこともあります。 害虫も病気と同様に、見つけたら早急に対処して被害の拡大を防ぎましょう。 連作を避けて栽培 同じ土に毎年同じ作物を植えて育てることを「連作」と呼びます。 連作を行うと必要な栄養分が欠乏するだけでなく、微生物のバランスが崩れて特定の菌だけが増え、病気が発生しやすい状態になります。 きゅうりの場合、同じ場所には2~3年の間をあけて植え付けましょう。 育て方を覚えて新鮮なきゅうりを味わおう! 今回は、きゅうりの基礎知識と栽培のポイント、家庭菜園での育て方やコツについてご紹介しました。 きゅうりの育て方は、整枝をしながら水分と肥料を管理することがポイントです。 また、毎日の観察を欠かさず行って、病害虫の早期発見も心がけてください。 この夏は、ぜひ家庭菜園で育てた新鮮なきゅうりを味わいましょう!.

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プランターでも出来るきゅうりの育て方とは?ベランダ栽培・支柱・水やり・病気対策・おすすめ肥料もご紹介

きゅうりの栽培

夏野菜の代表格として欠かせないきゅうり。 日本できゅうりを野菜として栽培するようになったのは江戸時代のこと。 昔は苦みが強くイボがついていたり、皮に粉がついていたり、曲がっていたりするものが普通でした。 しかし品種改良が進み、今では苦みや青臭さがなく、イボも粉もついていないまっすぐなきゅうりが多いですね。 代表品種は「フリーダム」です。 小ぶりのトゲなしきゅうりで、やわらかい皮が特長的。 細かいトゲが刺さらず、楽に調理ができると好評です。 一戸建ての家庭菜園やマンションのベランダなどで育てるなら、草丈がコンパクトでたくさん収穫できる小型きゅうりがおすすめです。 逆に畑で育てるなら、大きく長く育つ昔ながらのイボありきゅうりが良いですよね。 小学生が自由研究できゅうりを育てることも多く、子供でも育てることができるほどお手軽で、ガーデニング初心者向けのきゅうり。 ぜひ、ご自宅できゅうりを育ててみてはいかがでしょうか。 ポットまき(9cm)は直径3cm、深さ1cmの穴を掘り、2、3粒を離してまいていきます。 箱まきなら幅2cm、深さ1cmの位置に種を1. 5~2cm間隔でまいていきます。 5mmほど覆土してから水やりを行いましょう。 注意点としては、深く植え過ぎないこと。 4、5日で発芽するので、ポットまきは子葉が出てきたら2品立ち。 本葉1枚になるころ、1本立ちに間引きます。 このとき、引き抜いてしまうと残った株の根を痛めることになるため、地際で切り取るようにするのが大切です。 箱まきは、子葉が開いてからポットに移植します。 定植までの育苗期間は約30日で、本葉3、4枚の苗にします。 葉が触れ合うようであれば、ポットの間隔を広げましょう。 発芽したら、風通しを良くして温度を下げます。 地這い品種の場合は、気温が上がってから露地に直まきします。 プランターの場合は、土の容量が20L以上の大きめの鉢を選び、1株植えをします。 置き場所は、ベランダなどの日当たりの良い場所がおすすめですよ。 支柱は、1列で栽培・株数が少ない場合には直立型。 支柱の長さは、210~240cmほどのものが理想的です。 2列であれば合掌型に支柱を立てていきます。 親づるがネットにしっかり絡みつくまでは、麻ひもなどでこまめにネットに結びつけましょう。 親づるが支柱の高さまで伸びたら、摘芯します。 定植したきゅうりの横に、支柱やネットを立てましょう。 支柱は1本だけでは不安定なため、最低2本を使い強度を高めます。 これで折れない・倒れない頑丈な支柱が完成です。 ネットは、広げていくことで緑のカーテンのように涼しげに。 たるまないよう、丁寧にピンと張るようにしましょう。 グリーンカーテンは見た目に涼しく、気持ちよさそうですね。 ベランダであれば、支柱とネットがセットになっているものも良いでしょう。 設置が楽なので、初心者の方にはおすすめです。 【病気】 ・うどんこ病:葉表面に、薄く白い粉状のカビが発生。 葉・茎が奇形になり、ひどいと黄色くなり枯れてしまいます。 初期段階から発見しやすい病気です。 特徴として、湿度が低く乾燥しているときに発生しやすいと言われています。 対策としては、発病した葉は切り取り早めに処分しましょう。 ・ウイルス病:葉に緑の濃淡のモザイク症状が出て、生育・着果の悪化が起こります。 原因ウイルスをアブラムシが媒介。 葉・茎が黄変、萎縮、まだら模様の出現などが見られます。 雨の少ない9月~11月に発生しやすく、アブラムシによる伝染経路が挙げられます。 対策はなく、アブラムシの防除を徹底することが、唯一の予防方法と言えるでしょう。 【害虫】 ・アブラムシ:体長1~4mmの小さな虫の集団が吸汁加害します。 アブラムシは、驚異の繁殖力と集団攻撃を行うという害虫の代表格。 対策は、見つけ次第すぐにつぶすことです。 ・ミナミキイロアザミウマ:アザミウマもウイルス病を媒介します。 新芽・新葉の隙間に体長1~2mmの小さな成虫・幼虫が寄生します。 吸汁部分は壊死するため、注意が必要です。 7月~9月の高湿期に発生しやすく、駆除するのは難しいため、新芽・葉に症状が表れてから、こまめに摘み取っていくと良いでしょう。 ・整枝 親づる1本仕立てを基本とし、子ヅルは1、2節をつけて先端を摘芯します。 ツルにひもを巻き付け、八の字状になるよう何度かねじり、支柱にしっかり縛り誘引します。 誘引は、週に一度行いましょう。 ・摘芯 摘芯することにより、わきから生える子ヅルや孫ヅルが増えて、花が多く咲くようになります。 ある程度きゅうりが成長してきたら、親ヅルの先端部分をばっさり切って摘芯作業を行いましょう。 摘芯の目安は、170cmほど。 ・脇芽 きゅうりが生育する課程で、より多く実をつけさせるため、葉を切ったり脇芽を取り除いたりすることがあります。 それらを土に挿せば、また増やしていくことが可能となります。 さらには、土に寝かせておくだけでも根を出すことがありますよ。 ・奇形 株が老化し、根の活性が落ちると先細り・曲がり果が増えていきます。 対処法としては、脇芽・花芽を摘んでおくことで、根・茎を発達させることが重要です。 また、肥料・水分不足の可能性も。 ・果肉に空洞がある 原因は、水分不足です。 根の張りが不十分、根が傷んでいたため水が吸収できなかったなどの原因が挙げられます。 ・葉が枯れる・落ちる 葉が枯れる原因はいくつかあり、まず生理的な落葉が挙げられます。 葉を取り除くことで病気の感染を防ぐことも。 次は、水切れ。 水分が足りないとしおれてしまいます。 適切に水やりを行うことで対処できると言われています。 次に、根詰まり。 地植えであれば根詰まりを起こすことはあまりありませんが、鉢・プランターであれば容器が小さいなどの場合、根詰まりを起こすことも。 ・実がならない 株が充実していないことが挙げられます。 環境に慣れるまで待ってあげることも必要です。 花だけが咲かない場合、肥料が原因の場合が多いでしょう。 ・実が小さいうちに落ちる 日照不足が原因であることが多いですね。 ベランダや庭で日光が十分に当たらないような場所に置いている場合には、場所を移動させてみましょう。 きゅうりの葉は大きいため、つるが絡むと葉が重なりやすくなります。 整理・摘葉で日陰を作らない工夫をしましょう。

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きゅうりを栽培!剪定・摘心や摘葉、注意することは?|健康♡料理♡美容♡恋愛

きゅうりの栽培

シャキシャキした歯ごたえと、みずみずしさが魅力のきゅうり。 夏野菜の代表格であるきゅうりは、育て方のコツを押えれば初心者の方でも栽培ができます。 今回は、きゅうりの基礎知識と育て方のポイント、栽培時に必要なもの、家庭菜園における育て方と起こりやすいトラブルについてご紹介します。 育て方やコツをマスターして、この夏は家庭菜園で新鮮なきゅうりを収穫しませんか? 育て方は簡単!家庭菜園で人気のきゅうり 初めに、きゅうりの基礎知識を簡単にご説明します。 きゅうりの分類と歴史 ウリ科キュウリ属に分類されるきゅうりは500以上の品種があり、群馬県や埼玉県などで多く出荷されています。 きゅうりの歴史は古く、紀元前10世紀頃からインドやヒマラヤ山脈の周辺で栽培されていたという説があります。 中国から日本へ伝わったのは6~10世紀頃で、当時は「黄瓜(きうり)」と呼び黄色く熟したものを食用にしていました。 しかし、初期のきゅうりは苦味が強かったことなどが理由で、庶民に広まったのは17世紀に入ってからです。 きゅうりに含まれる栄養 きゅうりは95. きゅうりのカロリーは100gあたり14kcalと低く、手軽に食べられ調理法が多いことも魅力です。 きゅうりの主な種類 スーパーなどで目にするきゅうりの9割は「白イボきゅうり」で、夏に収穫する「華北型」に属します。 華北型には、大きく育つ「四葉(すうよう)きゅうり」や地面をはって育つ品種などもあります。 また、春に収穫する「華南型」の「黒イボきゅうり」や、華北型と華南型を掛け合わせた交雑種も流通しています。 そのほか、ヨーロッパ系の品種やピクルスに利用される品種もあります。 なお、本来のきゅうりは1本の株に雄花(おばな)と雌花(めばな)が咲きますが、現在は品種改良によって早くから「節(ふし)」の部分に雌花が次々と咲く効率のよい株が増えています。 さらに、トゲや苦味がないものや「ブルーム」と呼ばれる白い粉が付かないタイプ、病害虫に強い品種などの改良が続々と行われています。 きゅうりの育て方のポイント4つ 栽培の前に、きゅうりの育て方の4つのポイントを確認しておきましょう。 水やりは早朝や夕方に行い、猛暑による乾燥に気を付けましょう。 整枝については、育て方の項目で詳しくご紹介します。 こちらも育て方の項目を参考に、使いやすい肥料を定期的に追肥しましょう。 収穫が遅れると肥大して株が弱るので、食べ頃になったら早めに摘み取りましょう。 きゅうりの栽培時に準備するものは? 初心者の方に向けて、きゅうりの栽培で準備するものをピックアップしました。 プランター栽培も可能 ベランダなどできゅうりを栽培するときには、大きめのプランターを用意してください。 きゅうりの根は浅く広がるので、 20リットル以上のプランターに1株が目安です。 きゅうりに適した土 きゅうりには排水性や通気性がよく、栄養が豊かな土が適しています。 石灰や腐葉土(ふようど)、たい肥なども用意し、下記を参考に準備をしましょう。 プランターでは、市販されている野菜用の土を使用しても構いません。 苗またはタネ きゅうりには、タネをまいて育てた「自根(じこん)苗」と、土台になる苗に別の植物をつなぎ合わせた「接木(つぎき)苗」があります。 丈夫で病気になりにくいのは接木苗ですが、価格はやや高めです。 苗を選ぶ際は、緑が濃く生き生きとして茎や葉がムダに伸びていないか、ポットの底に根が回っているか確認しましょう。 タネの育て方は温度管理などに手がかかるので、初心者の方には難しいかもしれません。 コンパニオンプランツ 家庭菜園で野菜を育てるときには、お互いの生育をよくする「コンパニオンプランツ」の導入をおすすめします。 病気の抑制にはネギやニラ、ニンニク、虫よけにはバジルやシソ、生育がよくなるトウモロコシなどがきゅうりと相性のよい野菜です。 ただし、コンパニオンプランツを植えても病害虫の被害に遭うことがあるため、毎日の観察は欠かさず行いましょう。 支柱とネットなど きゅうりの栽培には、2メートルほどの支柱と、きゅうり用もしくは園芸用のネット、誘引用のひもかビニタイを用意しましょう。 株が少ないときの支柱は2本を直立にし、間にネットを設置します。 広い畑では合掌型に立ててネットを張ると手入れがしやすくなります。 有機肥料がおすすめ 野菜や果物の栽培には、動植物の一部を素材にした「有機質肥料」をおすすめします。 有機質肥料には、大豆などをしぼった残りから精製する「油かす」や、植物を焼いて作る「草木灰(そうもくばい)」などの植物性のものと、魚を基にした「魚かす」や「鶏糞(けいふん)」、「牛糞(ぎゅうふん)」などの動物性のものがあります。 そのほか、成分をバランスよく配合した「有機配合肥料」などがあります。 初心者必見!家庭菜園のきゅうりの育て方 必要なものがそろったら、いよいよきゅうりの栽培に取り掛かりましょう。 育ちやすい土づくり 家庭菜園の土は下から掘り返してゴミなどを取り除き、2週間ほど直射日光に当てた後に腐葉土やたい肥を混ぜ、石灰を加えて中和します。 植え付ける1週間ほど前に有機質肥料を混ぜてなじませ、栄養が豊富で通気性のよい土を用意しておきましょう。 プランターの土はゴミなどを取り除いてから石灰や腐葉土などを混ぜ、大きめのビニールに入れて1週間ほど直射日光で消毒します。 植え付ける前には同様に肥料を混ぜておきます。 タネまきと苗の植え付け タネから育てるときには、ハウス内で数粒をポットにまいて25~30度の温度を保ちます。 発芽して双葉が出たら2本を残し、本葉が出たら1本に間引きます。 温度は徐々に20度くらいまで下げ、本葉が3~4枚になったら植え付けます。 苗の植え付けは 5月頃の曇りの日か夕方に行い、株同士の間隔は45~50センチくらい取りましょう。 泥はねを防ぐには、地表面をビニールや藁などで覆う「マルチング」を施します。 植え付ける穴を掘って土を軽く湿らせ、苗を置いてすき間に土を入れたら軽く押えます。 植え付け後は、水をたっぷり与えて様子を見てください。 水やりがポイント 先述したように、きゅうりは生育時に多くの水分を必要とする植物です。 特に植え付け後や猛暑が続いた後などは土の状態に気を付け、乾いているときは早朝や夕方に水を与えましょう。 プランター栽培では毎朝水やりを行い、水切れが起こらないようにしてください。 整枝(せいし)と葉の摘み取り 苗が生長するとつるがネットに絡んで上に伸びますが、うまく絡まないときにはひもやビニタイで誘引しましょう。 葉の付いている「節(ふし)」が4~5つになったら、その部分の葉や花、わきから出る芽は摘み取ります。 その後に出るわき芽は「子づる」として伸ばし、本葉が2枚になったら「摘芯(てきしん)」として先端をカットします。 メインになる「親づる」は、支柱と同じくらいの高さになったら摘芯します。 また、収穫が始まったら下部の弱った葉は随時摘み取ります。 なお、きゅうりは雌花だけでも結実する「単為結果(たんいけっか)」の性質があるため、受粉の必要はありません。 肥料を与える時期 おいしいきゅうりの育て方は、こまめに肥料を与えることもポイントです。 雌花の元がふくらみ、実が付き始めた頃に1度追肥をしましょう。 収穫が始まってからは、2週間に1回を目安に肥料を与えます。 収穫は朝に行う きゅうりは、開花からおよそ1週間で結実してどんどん大きくなります。 最初と2番目の実は10センチほどになったら収穫し、今後の結実に備えましょう。 一般的には、20センチくらいの長さになったきゅうりが食べ頃です。 実の成る植物は夜間に栄養を蓄えるので、早朝に収穫を行うとおいしくいただけます。 きゅうりの栽培時のトラブル 最後に、きゅうりを栽培するときに起こりやすいトラブルについてご紹介します。 苗が伸びない 早い時期の植え付けや天候不良などで適温の20~25度を下回ったときは、「かんざし苗」になりつるが伸びないことがあります。 また、元肥が少なかったときや、整枝がきちんと行われなかったときも生育が悪くなります。 白い粉がふく きゅうりの実の全体が白くなるのは、先述したブルームによるものです。 ブルームは、実の水分の蒸発を防ぎ、風雨などから表面を保護する役割があります。 本来のきゅうりにはブルームがあり問題なく食べられますが、農薬と勘違いされやすいために現在はつやのあるきゅうりが多く流通しています。 なお、葉などに白い斑点が付いて広がる症状は「うどんこ病」の可能性があるので、よく観察してみてください。 うどんこ病については「」でも詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。 実の曲がりや空洞など きゅうりの実が曲がるのは、結実による株の老化や日照不足、肥料切れなどが原因で、実に空洞ができるのは水分不足によるものです。 そのほか、先端が細くなる「尻細り果(しりぼそりか)」や「先細り果(さきぼそりか)」と呼ばれる症状は、水分不足や受粉障害、株の勢いの衰えなどが原因です。 また、実を糸でくくったような形になる「くくれ果・くびれ果」は、低温多湿や高温乾燥、多肥などが原因で起こります。 変形した実はいずれも食べられますが、見つけたときには早めに収穫して後の生育に備えましょう。 きゅうりに多い病気 きゅうりは、先に御紹介したうどんこ病のほかに下記のような病気が多く発症します。 べと病 きゅうりの葉のみに発症し、淡い褐色のはん点が葉脈に囲まれた状態で広がります。 多湿や肥料切れが原因で起こります。 褐斑(かっぱん)病• 主に下葉に淡い褐色のはん点が現れ、次第に1センチほどの輪に広がりながら上部の葉やつるにも感染します。 窒素過多や多湿の環境で発症します。 炭疽(たんそ)病 中央がへこんだ黄色い褐色のはん点ができ、古くなると穴が開きます。 長雨などの多湿時に多く、葉だけでなく茎や実にも発症します。 黒星病 まだ若い葉や小さな実に発症しやすく、暗い緑色のはん点が出て次第に黒いかびが生じます。 低温で多湿が続いたときに多発します。 これらのほか、きゅうりは「灰色かび病」や「モザイク病」、「つる枯病」などの病気にもかかりやすいです。 下葉を取ったり泥はねを防いだり、あらかじめ対応できることは積極的に行いましょう。 病気を見つけたら早めに患部を取り除き、適切な薬剤を散布してください。 きゅうりに付きやすい害虫 きゅうりには、「アブラムシ」や「コナジラミ」、「ハダニ」類、「ウリハムシ」などが付きます。 これらの害虫は葉の栄養を吸収したり食べたりするだけでなく、ほかの病気を媒介するケースもあります。 また、根に寄生して腐らせる「ネコブセンチュウ」の被害に遭うこともあります。 害虫も病気と同様に、見つけたら早急に対処して被害の拡大を防ぎましょう。 連作を避けて栽培 同じ土に毎年同じ作物を植えて育てることを「連作」と呼びます。 連作を行うと必要な栄養分が欠乏するだけでなく、微生物のバランスが崩れて特定の菌だけが増え、病気が発生しやすい状態になります。 きゅうりの場合、同じ場所には2~3年の間をあけて植え付けましょう。 育て方を覚えて新鮮なきゅうりを味わおう! 今回は、きゅうりの基礎知識と栽培のポイント、家庭菜園での育て方やコツについてご紹介しました。 きゅうりの育て方は、整枝をしながら水分と肥料を管理することがポイントです。 また、毎日の観察を欠かさず行って、病害虫の早期発見も心がけてください。 この夏は、ぜひ家庭菜園で育てた新鮮なきゅうりを味わいましょう!.

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