転生 し て から 40 年 そろそろ おじさん も 恋 が したい。 転生してから40年。そろそろ、おじさんも恋がしたい。 1【試し読み増量版】

「転生してから40年。そろそろ、おじさんも恋がしたい。」2巻カバー裏の告知!|清露の活動報告

転生 し て から 40 年 そろそろ おじさん も 恋 が したい

「転生してから40年。 そろそろ、おじさんも恋がしたい。 」2巻発売のお報せ 2020年 01月29日 水 00:00 お久しぶりです。 清露です。 今回は「転生してから40年。 そろそろ、おじさんも恋がしたい。 」についてのご報告となります。 こちらの作品、昨年7月に第1巻をアース・スターノベル様より発売致しました。 その後、ありがたいことに2巻を刊行することが出来るとのことで、刊行作業の方を進めさせて頂いておりました。 本題に入りますが、2巻の刊行時期が今春に決まりました。 内容としては全編書き下ろしです。 ジロルドとアリシアたちヒロインズのイチャイチャっぷりは、作者としてもやりきった感があります。 つきましては、今一度作品を知ってもらおう、読んでもらおうということで、書籍版として新たに投稿することにしました。 内容としては書籍1巻分と今度発売する2巻分を掲載する予定です。 投稿は2月1日からを予定しております。 しばらくは1巻分の投稿が続きますが、お付き合いください。 よろしくおねがいします。 ではでは。

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転生してから40年。そろそろ、おじさんも恋がしたい。 2 (アース・スターノベル)

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食堂に入ると天井から吊り下がっているシャンデリアが、キラキラと目にも眩しく輝いていた。 「朝とは雰囲気が違いますね」 「すごい大人っぽいです」 「豪華ですん」 三者三様の感想を口にしながら、俺たちは食堂を進んでいく。 パーティーは終わったとはいえ、ここは高級ホテルの食堂である。 フォーマルな格好をするように伝えておいた女性陣は派手過ぎず地味過ぎずの、ちょうど良い塩梅のドレスを着てきていた。 まあ、スズさんはドレスが窮屈だと不満をこぼしていたが。 「……こちらでございます」 食堂の中程で、さっき俺に声をかけてきた執事の老人が待っていた。 三人が小さく会釈するのに対して、彼も恭しく頭を下げた。 今夜の食事相手が誰なのかはすでに伝えてある。 通されたのは食堂の中でも別空間、本当の金持ちしか利用できない部屋なのが一目で分かる個室だった。 食堂のガヤガヤした音が中に入った途端に消えて、満ちている空気もどこか清浄な感じがする。 「おぉ、ようやく来られたか!」 紅色の絨毯を踏みしめ、部屋の奥へと進むと、そこでは卓の上座で俺たちをガスパーニが待っていた。 他にテーブルがもう一つあって、若い女性と小さな男の子が座っている。 俺はこれ以上ないほどに完璧なタイミングとスピードで頭を下げた。 「お待たせして申し訳ございません。 今夜はご食事にお招き頂き、恐悦至極に存じます」 「まあ、そう固くならなくて結構。 早速食事にしようじゃないか」 ガスパーニが俺たちを——アリシアを招待したのは彼のまだ小さな子供に彼女の冒険譚を直に聞かせてやりたいという願いを叶えるためだった。 王位継承権第五位の男は子煩悩なところがあるようで。 彼の妻と息子がいるテーブルにアリシアとスズさんが案内された。 俺とリリィさんはガスパーニのテーブルである。 テーブルには昼間パーティーで見かけた料理が大量に置かれていた。 正直げんなりしたが、顔に出ないように表情を引き締める。 「——ところで王都はいかがかな? 懐かしいのでは?」 隣のテーブルではアリシアが大仰に身振り手振りを交えて、冒険譚を語っている。 スズさんも合いの手を入れて盛り上げていた。 食事もそこそこにガスパーニから、水を向けられたリリィさんは口元をナプキンで拭いつつ、答える。 「……懐かしい、とは?」 「リリィちゃんは、わしの調べたところだと王都出身のようだけど?」 豚のようにつぶらな瞳をしているガスパーニが、彼女に視線を向けた。 「あはは……そうです」 調べをつけられていたことにリリィさんが驚きの表情を浮かべる。 「それもアレッシオ子爵の娘さんだとか」 「ええ……」 チラッとリリィさんが俺に視線を向けた。 そういえば、彼女は王都の中流貴族の出身だったような——。 「子爵とは仲良くさせてもらっていますよ」 中流貴族と王族が仲良くするのは通常ありえないので、これは社交辞令のようなものだろう。 「ありがとうございます。 殿下と親しくさせていただける父は、さぞ誇らしいでしょう」 「堅苦しいのはやめようじゃないか」 そう言って、ガスパーニは葡萄酒の入ったグラスを手に取った。 「しかし、貴族の令嬢であるリリィちゃんが何だって冒険者ギルドの受付嬢をやっておるのだね? ……ああ、失礼。 ジロルド君。 気を悪くしないでほしい。 別に君の仕事を馬鹿にしようと思っているんじゃないんだ」 「存じております、殿下」 知っているとも。 王都に暮らす上流社会の人間には、冒険者をサポートするギルドを小馬鹿にしている者が多数いるということを。 それは常識であり、覆そうとという努力をギルド本部がしていることも知っているが、特別不満に感じる必要もないことである。 ギルド職員の本分は、冒険者のサポートであり対外的な面子を気にすることじゃあない。 もちろん地位向上の活動はどんどんしていく必要はあるとは思うが、ことさら地位の低さに怒ることもないと思うのだ。 もしかしたら、俺は前世での冒険者の扱いの悪さに慣れてしまっているから、こんなにも寛容な気持ちになれるのかもしれないが。 見ての通り、リリィさんがむすっとした表情を浮かべていた。 「……受付嬢の仕事は大切な仕事です、殿下」 「ほう」 「冒険者の方のほとんどは文字の読み書きが出来ません。 ゆえに、あたしたち、受付嬢が代筆や代読をして差し上げるのです。 冒険者が冒険に専念できるように」 「なるほど——それはとても立派な仕事だね」 微笑みながら、ガスパーニが舐めるようにリリィさんを見ていた。 「もちろん受付嬢の仕事は大切な仕事だ。 それは間違いない。 でも、リリちゃんのような貴族の女の子がやるような仕事ではないだろう? 相手にする冒険者の中には荒くれ者もいるだろうし」 「それは……一部の方です」 過去の経験からか、リリィさんが口ごもる。 そんな彼女の様子を見て、ガスパーニが俺に話しかけてきた。 「どうなんだね、実際。 君は、ええとジロルド君。 君ほどの人間なら冒険者ギルドの実情もよく分かっているんじゃないかね?」 「まあ……そうですね、冒険者は以前より質が上がったとはいえ、やはり性格が荒っぽい方がいるのは間違いございません」 「そうだろう、そうだろう。 リリちゃんみたいな貴族の娘が相手にする輩ではないと思うのだよ」 「ですが、彼女のように冒険者のために働きたいと言ってくれる若者が出てきたのはありがたいことです。 私が若い頃は、そんなこともありませんでしたから」 「——なるほど」 実際、冒険者を蔑視していたのは上流階級の人間だけではない。 ギルドで働く者たちでさえ、彼らを下に見ては内心で 嗤 ( わら )っていたりもした。 そういう時代があったことは否定出来ない。 「時代は変わるということか」 「はい」 「そういえば、君はそろそろ 本部 ( こっち )で働く頃合いじゃあ、ないのかね?」 水を向けられて、俺はかすかに目を見開く。 秘書のネネさんからも言われたが、客観的に考えるとそろそろ俺は出世する時期に差し掛かってきたのかもしれない。 この場で寝耳に水だったのはリリィさんだった。 「え、上長、本部へ栄転するんですか!?」 「……少し落ち着きたまえよ、リリィさん。 そういう具体的な話は俺のところに何も来ていない。 ギルドから優れた冒険者を——アリシアを輩出したからって、そう簡単に出世できるものではないんだ」 「そ、そうですか……ビックリしたあ」 仮に栄転の話が来ても、俺はまだしばらくギルド長の仕事をしていたかった。 まだまだ<塔の街>の冒険者ギルドでやれることはあるはずだから。 「栄転といえばだ——リリィちゃん」 ホッと一安心しているリリィさんにガスパーニが口の端をつり上げて笑った。 「わしの秘書になってみないかね?」 「……へ?」 自分が何を言われたのか全く理解していないような表情で、リリィさんが問い返す。 「ええと、秘書、と言いますと?」 「言葉の通りだよ。 わしの秘書。 ちょうど欠員が出てねえ、誰か探しているんだけど——どうかな?」 断られるとは露にも思っていない自信に満ちた声。 これはつまり打診ではなく、確認の言葉。 ——これが今夜の本当の狙いか。 俺は想定外の面倒ごとに天を仰ぎたくなる。 はあ……秘書とか言ってるけど意訳すれば愛人になれってことだろ、こんなの。 アリシアとの会食を理由にして、ガスパーニはリリィさんの引き抜きもとい愛人化工作を実行したのである。 本人からすれば工作だとは一ミリ足りとも考えていないのだろうけど。 誰かを誘えば乗ってくる。 そういう不自由のない人生を歩んで来たに違いない。 彼に自覚があるかは分からないが。 ゆえに、リリィさんが明確な拒絶の意思を示した際に、彼は雷にでも打たれたかのように言葉を失った。 「申し訳ございません、殿下。 あたしは冒険者ギルドの受付嬢の仕事を続けたいので、せっかくのお誘いですが、お断りさせて頂きます」 「…………」 きっぱりと断った彼女の言葉が、俺には小気味よく聞こえる。 まあそりゃそうだろう。 誰がこんな豚みたいなおっさんの愛人——もとい秘書になりたいと思うんだよ。 「ど、どうして、だ……受付嬢の仕事よりもわしの秘書をしていた方が——」 「先ほども申し上げた通り、あたしは受付嬢の仕事を大切なものだと思っています。 お誘いはありがたいのですが、まだまだ冒険者の皆さんのために働きたいのです」 そう言って、チラチラとリリィさんが俺に視線を向けた。 ええと、これはどういう意味合いで……。 ああ、なるほど。 「殿下、リリィさんは受付嬢の中でも特に熱心な部類の人間です。 上司である私としても、まだまだ彼女には働いてもらいたいと思っています」 このアシストを期待したのだろう? 俺がリリィさんだけが気づくようにウインクすると、彼女は呆れたように俺にジト目を向けていた。 ……何故だ? 何か間違えてしまったか? 「しかしだな——王族である、このわしの秘書になるのも大事な仕事だとは思わないか?」 出たー、王族特有の超謎理論展開。 無理やり秘書(ルビではなくママ:愛人)になれ、と言わないだけマシかもしれない。 今時は王族ハラスメントとか問題になる時代だからなあ。 一昔前なら、問答無用でリリィさんはガスパーニの秘書に引き立てられていたのだろう。 「待遇面だって、しっかり考えている。 給料は当然、受付嬢の時とは比べ物にならない額を出すし」 その給料、国民からの税金なのだが。 「この王都で生活が出来るのだぞ? 何だったら、わしの住んでいる屋敷に住み込みで働くのも許そう」 意訳すれば、王族の暮らしをさせてやるってことだよなあ、それ。 誘い文句というか、条件的にはやはり良いのだろう。 欠員が出たとか言ってたくらいだし、彼には確かに愛人というものが存在していたに違いない。 ただリリィさんはそんなものになびかない女性だった。 「お心遣いはありがたいのですがご遠慮いたします——」 伏し目がちに、無礼にならないようにしかしキッパリとリリィさんは断り続ける。 もはやガスパーニの手札はないらしく、彼はしばらくパクパクと金魚のように口を開いたり閉じたりして、結局、その場を取り繕うように「それならば仕方あるまい」と一言言った。 ここからは気まずい時間が続くのだろうな、と思っているとちょうどいい時間になっていたらしく(ガスパーニの子供が眠いとぐずり始めていた)、大公一家は自宅への帰路につくことになった。 俺たちが見送りのためにホテルのエントランスまで出て行くと、彼はリリィさんに歩み寄って何やら耳打ちをしていた。 小声のせいで何を話しているのかは聞き取れないが、まあろくでもないことは間違いない。 リリィさんが信じられないものでも見ているように、強い眼差しを彼に向けていた。 が、ガスパーニは意に介さず、そのままホテルを出ていく。 「——何か言われたのか?」 俺は部屋へと引き上げる途中、リリィさんに訊いてみるが、彼女は曖昧に微笑んで、結局何も言わなかった。 かくして王都滞在二日目の夜は、後味の悪いものになってしまうのである。

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転生してから40年。そろそろ、おじさんも恋がしたい。 1【試し読み増量版】

転生 し て から 40 年 そろそろ おじさん も 恋 が したい

「転生してから40年。 そろそろ、おじさんも恋がしたい。 」2巻発売のお報せ 2020年 01月29日 水 00:00 お久しぶりです。 清露です。 今回は「転生してから40年。 そろそろ、おじさんも恋がしたい。 」についてのご報告となります。 こちらの作品、昨年7月に第1巻をアース・スターノベル様より発売致しました。 その後、ありがたいことに2巻を刊行することが出来るとのことで、刊行作業の方を進めさせて頂いておりました。 本題に入りますが、2巻の刊行時期が今春に決まりました。 内容としては全編書き下ろしです。 ジロルドとアリシアたちヒロインズのイチャイチャっぷりは、作者としてもやりきった感があります。 つきましては、今一度作品を知ってもらおう、読んでもらおうということで、書籍版として新たに投稿することにしました。 内容としては書籍1巻分と今度発売する2巻分を掲載する予定です。 投稿は2月1日からを予定しております。 しばらくは1巻分の投稿が続きますが、お付き合いください。 よろしくおねがいします。 ではでは。

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