デパケン 太る。 くすりと肥満

デパケンは太るの?体重増加と6つの対処法

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太る薬 やせる薬を求める人は多いだろう。 しかし、わざわざ太る薬を求める人はいない。 とくに女性にとっては「やせる薬」は欲しがるが、「太る薬」というのはノーウェルカムだろう。 薬の副作用で「太る」というのは、特に女性にとっては無視できない副作用である。 それゆえに、伝え方を間違うとノンコンプライアンスに陥りやすく、初回投薬時にはあまり触れたくない副作用の一つでもある。 向精神薬で太るというのはよく聞く。 力士が太るためにインスリンを打っていたというニュースもある。 副作用として浮腫(むくみ)を生じるような薬では体重増加がみられる。 「体重増加」の副作用をもつ薬を挙げると、 アクトス、ソニアス、メタクト、リオベル(インスリン抵抗性改善薬) インチュニブ、コンサータ、ストラテラ、リタリン(注意欠陥/多動性障害治療薬) ガバペン(抗てんかん薬)レグナイト(レストレスレッグス症候群治療薬) クロザリル、ジプレキサ、セロクエル、ビプレッソ(抗精神病薬) セキソビット(排卵誘発剤) チャンピックス(禁煙補助薬) リリカ(疼痛治療薬) などなど。 重要な基本的注意に「体重増加」が記載されている薬について調べたので、他にも体重増加を副作用に持つ薬は多い。 精神病患者で食欲が無いという患者が、食欲増加による体重増加がみられるのは好ましいことかも知れないが、糖尿病患者が太るのは好ましくない。 リリカやNSAIDsで、腰痛、膝痛に悩まされている人が体重増加すれば、関節の負担が増え、病状が悪化する可能性もある。 リリカの添付文書には、以下のように書かれている。 本剤の投与により体重増加を来すことがあるので、肥満に注意し、肥満の徴候があらわれた場合は、食事療法、運動療法等の適切な処置を行うこと。 特に、投与量の増加、あるいは長期投与に伴い体重増加が認められることがあるため、定期的に体重計測を実施すること。 太る副作用というのは、特に女性にとってデリケートな問題なので、伝え方に注意する必要がある。 拒食症(摂食障害)患者にジプレキサが処方されていた場合に、「太る可能性があります」というのはNG。 さらにリリカの鎮痛作用には下行性疼痛調節系のノルアドレナリン経路およびセロトニン経路に対する作用も関与していることが示唆されている。 リリカの体重増加のメカニズムについては、リリカが視床下部ドパミンに影響を及ぼし、摂食促進作用をもたらすとの見解もあるが、現在のところ明らかでない。 体重増加の副作用がある医薬品として、抗てんかん薬(カルバマゼピン、バルプロ酸、ガバペンチン)、抗うつ薬、抗精神病薬、非定型抗精神病薬、タモキシフェン、副腎皮質ステロイド、インスリン、性ステロイド、スルホニル尿素薬、経口避妊薬が挙げられる。 NSAIDsで太る? NSAIDsによる体重増加の原因としては「浮腫」が挙げられます。 副作用として「浮腫」のある薬としては、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)、カルシウム拮抗薬、ACE阻害薬、抗生剤、抗癌剤などがあります。 NSAIDsではプロスタグランジン産生抑制によって、腎血流低下や尿細管の水再吸収亢進が起こるため体液貯留傾向となります。 カルシウム拮抗薬では動脈優位の血管拡張が起こり、毛細血管静水圧が上昇し浮腫の原因となります。 ACE阻害薬ではクインケ浮腫と呼ばれる限局性浮腫をきたすことが知られており、ときに喉頭浮腫から気道閉塞となり致死的な結果となります。 ペニシリン系抗生剤や炭酸水素ナトリウム注射液などでは、Na含有量過剰による体液貯留がみられます。 抗癌剤などでは、直接的に腎毒性• 腎不全からの浮腫がみられます。 抗精神病薬を飲むと太る? 肥満は統合失調症の患者さんを悩ます大きな副作用の一つです。 太るから薬を飲みたくない、薬を自己調整する、実際に飲まないという若い患者さんが多くいます。 抗精神病薬の種類によって体重増加を起こす頻度が違います。 これは薬物によって各種受容体に対する親和性が異なることが原因です。 体重増加はヒスタミンH1受容体への親和性が関連しています。 抗精神病作用を発揮するには、ドパミンD2受容体だけを適度に遮断することが望ましいのですが、残念ながら同時に他の受容体も塞いでしまうことによって副作用が起こってしまいます。 定型薬では、コントミンやレボトミンなどのいわゆる低力価薬が体重増加を起こしやすいです。 非定型薬では、オラザピン(ジプレキサ)やクロザピンなど、名前に「ピン」のつく薬効群はヒスタミンH1受容体への親和性が強く、体重増加を起こしやすいです。 太るメカニズム ドパミン受容体とセロトニン受容体が刺激されると食欲が抑制される。 従来型やSDAは、ドパミン受容体とセロトニン受容体を遮断することで食欲を亢進させ、体重を増加させると考えられている。 また、オランザピンやクエチアピンによる体重増加には、食欲抑制作用と関連があると考えられている。 ヒスタミンH1受容体、5-HT2c受容体の遮断作用が関与していると考えられている。 ブロナンセリンはヒスタミンH1受容体拮抗作用に起因する体重増加や耐糖能異常などの副作用は弱いと考えられている。 パキシルで太る? 中枢の5-HT2c受容体への刺激は食欲抑制作用を示すことが動物実験で認められており、SSRIによる食欲不振には、中枢の受容体に対する作用が関与している可能性も予想されます。 5-HT2c受容体は、継続投与によりダウンレギュレーションが起こるため、長期服用時には食欲が亢進する可能性もあります。 また、5-HT2c受容体の遮断は食欲の亢進だけでなく、肥満傾向となることも指摘されており、体内の代謝系に影響を及ぼす可能性も推測されています。 パロキセチンの服用が継続されると、体重増加がみられることが問題となりますが、これには5-HT2c受容体のダウンレギュレーションが関与していることも考えられ、食欲の亢進や体重増加に対しても初期の段階から確認を続け、食事や運動に注意を払うように勧めることが必要となります。 デパケンで太る? バルプロ酸の長期服用の場合に、体重増加がみられることがある。 また、体重増加がみられた例では、高インスリン血症が合併しているとする報告も多く、インスリン抵抗性から肥満、耐糖能異常に至る危険性も指摘されている。 適応の拡大に伴い、オランザピンなどの非定型抗精神病薬と併用されるケースも増加することが予想されるが、これらの薬剤では食欲亢進、体重増加、高血糖の発現が深刻な問題となっている。 併用時には、体重増加や高血糖の発現に対してより厳重な注意をはらうことが必要と考える。 メルカゾールで太る? 甲状腺機能亢進症(バセドウ病)の患者さんは、基礎代謝が増えて、エネルギーも使うので、多く食べても太らない。 そのため、大食いの習慣のある女性が、メルカゾールなどの抗甲状腺薬を服用し、バセドウ病の治療を開始した後も、食習慣を見直さなければ、体重が増えていくことは目に見えています。 甲状腺機能亢進による体重減少 甲状腺ホルモンが増加すると新陳代謝も亢進してしまいます。 新陳代謝が亢進すると、基礎代謝が亢進し(カロリー消費)摂取したエネルギーが過剰に消費されます。 そのため、空腹感が生じ、食欲は亢進します。 甲状腺機能亢進では、食事量が増えているにもかかわらず体重が減少してしまうのです。 過剰な甲状腺ホルモンを正常にすれば、体重も増加してきます。 甲状腺機能低下による体重増加 甲状腺の機能が低下すると体に必要な甲状腺ホルモンが十分に生産されなくなります。 甲状腺ホルモンは体の新陳代謝に大きく影響しており、甲状腺ホルモンが低下すると新陳代謝も低下してしまいます。 新陳代謝が低下すると、基礎代謝が低下し(カロリー消費)摂取したエネルギーが以前のようには消費されません。 また、余分な水分を貯留しやすくなり、むくみも大きな原因となります。 これらのために以前と同じ食事量であるにもかかわらず体重が増加してしまうのです。 不足している甲状腺ホルモンを正常にすれば、体重も減少してきます。 糖尿病の薬で太る? 糖尿病の人というと太った人を想像しますが、必ずしも太っているわけではありません。 高血糖が持続すると体重は減少します。 インスリンが分泌されないと血液中のブドウ糖をエネルギーに変えられないため、脂肪を分解してエネルギーに変えようとするためです。 糖尿病の種類には1型と2型があり、1型はインスリン依存性(IDDM)で、2型はインスリン非依存性(NIDDM)とも言われます。 1型は昔、若年型と呼ばれたように6~13歳の間で発症することが多いようです。 2型糖尿病の原因に肥満があるので、糖尿病の人が太っているイメージがあるのでしょう。 糖尿病だから太ったのではなく、太ったから糖尿病になったのです。 糖尿病になればやせます。 最近では子どもでも肥満で、2型糖尿病になるケースがあるようです。 日本人は糖尿病になりやすい? 日本人は2型糖尿病が多いらしいです。 農耕民族はゆっくり食事ができた、狩猟民族は急いで食事をする必要があった、という文化から欧米人と日本人ではインスリン分泌能力に違いがあるようです。 インスリンで太る? 2011年11月、大相撲の力士が食欲を増進させ、体重を増加するためにインスリン注射を使用していたことが明らかになりました。 しかし、日本相撲協会の薬物使用禁止規定では、禁止表国際基準に掲載されているインスリンは使用が禁止されていないため、口頭注意のみで処分は下されませんでした。 インスリンが必要以上に存在すると脂肪の合成が促進され、太る。 インスリン注射でも必要以上に投与されている患者さんの場合、往々にして太ってくることがあります。 SU薬の場合はインスリンの分泌を促進させるので、必要以上に出る可能性があります。 必要以上に出て血糖値が下がると、多くの方はお腹がすいて、そこで食べてしまうのです。 そうすると血糖値が上がり、その状態で病院に行くと、またSU薬を増やしましょうという悪循環になる可能性もあるわけです。 インスリンの場合も同様で、インスリンが必要以上に投与されると、やはり血糖値が下がり、お腹がすいて低血糖気味になる。 そこでつい食べ過ぎてしまう。 そうすると血糖値が上がってくる。 それを繰り返すと血糖は徐々に上がってしまい、やはり病院に行くと、これはインスリンがちょっと足りないのでしょうということになり、またインスリンの投与量を増やされてしまうわけです。 悪循環。 インスリンと中性脂肪 インスリンは、肝臓での中性脂肪の合成も促進する。 インスリンがたくさん分泌されると、合成される中性脂肪の量も増えます。 そのためリポたんぱくリパーゼの働きが追いつかず、血液中の中性脂肪の値が上がりやすくなるのです。 アクトスで太る? 糖尿病の薬であるアクトスを飲むと太ります。 糖尿病の薬を飲んで太ってしまうというのは、何か矛盾しているような気もしますが、アクトスを飲んで太る、というのは薬が効いている証拠です。 アクトスはインスリンの効きが悪くなっている「インスリン抵抗性」という状態を改善する薬です。 インスリンの働きが悪いために、血中の糖(グルコース)を細胞に取り込めないため、血糖値が高くなっているのです。 アクトスを飲めば、血中の糖を細胞に取り込むことができるようになり、細胞に取り込んだ糖は脂肪として蓄積されます。 そのために太るのです。 脂肪細胞を増加させるため、食事に注意が払われないと肥満になる傾向があることから、食事療法の重要性を理解してもらうことが大切です。 参考書籍:調剤と情報2011. 686• 184• 257• 190• 251• 103• 284• 250• 129• 113• 240• 127• 177• 189• 116•

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デパケンは太るのか?原因と対処法【医師が教える気分安定薬の全て】

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そして、GABA神経伝達促進作用が抗躁作用へ寄与していると考えられており、各種てんかん、てんかんに伴う性格行動障害(不機嫌など)、躁病および躁鬱病の躁状態の治療や再発予防目的で用いられることが多いそうです。 一方で、気分の高揚を抑えたり、気分の落ち込みを持ち上げたりといった気分の波を抑える作用を持つので、かえってうつが悪化したり、うつではなかった人がうつになる場合もあるようなので、血中濃度のコントロールには注意が必要です。 副作用は? 他の気分安定薬などに比べればデパケンR錠の副作用は少なくて使いやすいとされていますが、高アンモニア血症や肝機能障害には注意が必要で、デパケンR錠を使用した人の半数近くが肝機能障害を訴えているという臨床結果も出ているそうです。 それ以外にも、眠気・ふらつき・吐き気・脱毛といった副作用が認められていますが、デパケンR錠は他の気分安定薬に比べれば太りにくく、体重増量もあまりないのですが、稀に過剰摂食症状が現れ、結果的に太ることもあります。 セレニカとの違いは? デパケン錠と同じ抗てんかん薬でセレニカという薬がありますが、デパケン錠は1975年に日本で発売され、セレニカは2004年に発売された新しい薬です。 そして、セレニカは湿気に弱く、すぐに形が変化してしまうので保管がしにくく、作用時間も短いので1日に2~3回服用する必要があることから、この点を改善して発売されたのがデパケンR錠で、吸湿性を改善するためにシュガーコーティングされており、少しずつ薬が出てくるように工夫されているのです。 なので、作用時間も長く続き、服用しやすくなりましたが、セレニカはデパケンR錠よりも湿気に弱いものの、大きさがやや小さくて飲みやすいというメリットがあるため、デパケンR錠では飲み込みづらいという方に処方されることがあります。 スポンサーリンク デパケンRの離脱症状など デパケンR錠は抗てんかん薬や躁鬱の再発予防薬として使用される薬なので、薬の濃度を一定に保っている必要があり、服用期間中はずっと薬剤が体内にある状態が普通になります。 そのため、急にやめると離脱症状が起こりやすく、耳鳴りや頭痛といった症状が現れることがあるので、減量したい場合ややめたい場合も自己判断では決めずに医師に相談するようにしましょう。 デパケンRの飲み方!粉砕についても デパケンR錠は適応する疾患によって用量に違いがあり、てんかん、または躁病、躁鬱病の場合は通常成人に1日2~6錠(400~1,200mg)を1日2回に分けて処方します。 一方、偏頭痛発作の発症抑制の場合は、1日量2~4錠(400~800mg)を1日2回に分けて使用します。 ただ、小児など、年齢や症状のレベルによっても用量を調整する必要があるので、初めて使用する場合は医師の処方に従うようにしてください。 また、デパケンR錠は粉砕してしまうと溶出が加速し血中濃度が一気に急上昇してしまう可能性がありますし、前述の通り吸湿性を保つためシュガーコーティングしてあるため、無理に粉砕しないようにしましょう。 デパスやリーマスとの併用も デパケンR錠を使用する方は、抗不安薬であるデパスを元々使用していたので併用したいと考える方が多く、実際にイライラは併用によって鎮静されるようですが、デパケンR錠の処方にはデパスについては併用注意と記載されています。 これは、デパスとの併用によって血中濃度が一気に上がって意識消失などを起こす可能性があるからなので、併用を希望する場合は一度医師に相談してからにしましょう。 一方、デパケンR錠と同じ双極性障害などに効果的な薬でリーマスというものがあり、こちらはデパケンR錠に比べて効果が強い代わりに副作用も強く現れ、使用に注意点が多い薬ですが、この副作用を和らげる目的でデパケンR錠と併用することもあります。 ちなみに、禁忌はもともと肝臓障害を持つ方、妊娠中の方で、併用の禁忌としては「カルバペネム系抗生物質」があるそうなので、気をつけてくださいね。 まとめ いかがでしたでしょうか? 今回は、デパケンR錠の効果と眠気などの副作用や離脱症状、また、粉砕などについても詳しくお伝えしました。 デパケンR錠は抗てんかん作用があり、沈んだ気分を上げ、上昇した気分を鎮めるなど、気分の安定に効果的で、双極性障害に効果的なのですが、うつ状態に使うとかえってうつが悪化することもあるのでしたね。 そして、副作用としては眠気や脱毛が報告されており、突然服用をやめると耳鳴りなどの離脱症状が現れる可能性があるほか、副作用として肝機能障害や血中濃度の急上昇による意識消失もあるので、併用する薬などには注意が必要なのでした。 それから、デパケンR錠の用量は年齢や症状によっても異なるので、初めて使用する場合は必ず医師の処方通りとし、粉砕するのも危険なので、そのまま飲むようにして、安全に使ってくださいね! スポンサーリンク.

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デパケンRによる体重増加?

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精神科のお薬(向精神薬)は、「太る」という副作用を持つものが多くあります。 この副作用に悩んでいる患者さんは非常に多くいらっしゃいます。 「このお薬を飲み始めてから〇〇kgも太ってしまった・・・」 「お薬で太ってしまったことで、友人と会いずらい」 など、お薬の副作用によって新たなストレスが出てしまうようだと、これはやはり問題で軽視して良いことではありません。 中には太ってしまった事でお薬がイヤになってしまい、主治医に言わずにこっそりとお薬を飲むことをやめてしまう方もいらっしゃるようです。 これだと治療にも支障を来たしてしまうし、患者さんにとっても良いこととは言えません。 しかし「太る」という事は、そのくらい患者さんにとってもは困る問題なのです。 そしてデパケンにも、「太る(体重増加)」という副作用は生じる可能性があります。 今日はデパケンでなぜ太るのか、そしてその対処法はあるのか、といったことをお話させて頂きます。 1.デパケンで太るのは何故なのか? 精神科のお薬の多くは太る副作用があります。 太るお薬で代表的なのものは、抗うつ剤や抗精神病薬(統合失調症の治療薬)です。 これらは、食欲を抑える物質であるヒスタミンをブロックしてしまう作用(抗ヒスタミン作用)や、代謝を抑制してしまい脂肪や糖などが身体に蓄積しやすくなってしまう作用が太る原因だと考えられています。 またセロトニンに対する作用も体重増加の一因になっている可能性があります。 一方でデパケンはというと、これらのお薬とは異なった作用機序によって体重が増えてしまうようです。 というのもデパケンには明らかな抗ヒスタミン作用や代謝抑制作用、セロトニンに対する作用は報告されていないからです。 また抗うつ剤や抗精神病薬は、体重が増えることはあっても減ることはほとんどありません。 しかしデパケンをはじめとした気分安定薬は、体重増加の副作用がある一方で、反対に体重が減少してしまう方もいらっしゃり、これも両者の体重に対する作用機序が異なる可能性を示しています。 臨床で患者さんをみていても、デパケンで体重が増えてしまう方は確かにいらっしゃいます。 しかし一方で体重が減ってしまう方もいらっしゃいます。 抗うつ剤や抗精神病薬と比べると、デパケンは体重増加で困るケースは多くはありません。 ではなぜデパケンで体重が増えてしまうのでしょうか。 これは今のところ、次の2つの作用が原因だと考えられています。 GABAは神経をリラックスさせる方向にはたらかせる物質で、これによりデパケンは気分安定作用が得られるのではないかと考えられています(この作用について詳しくは「」をご覧下さい)。 同じようにデパケンは、脳の視床下部の神経からもGABAの放出を促します。 視床下部には食欲をつかさどる「食欲中枢」があり、ここにGABAが影響することで食欲が上がったり下がったりし、その結果デパケンで体重が増えたり減ったりといった副作用が生じるのではないかと考えられています。 L-カルニチンは脂質を代謝させるはたらきをもつ物質です。 これはつまり、カルニチンがあると脂肪が分解されやすいという事です。 L-カルニチンは脂質を分解することで脂質からエネルギーを取り出すはたらきがあり、この効能からサプリメントなどにもよく配合されています。 デパケンによってL-カルニチンが減少すると、脂質が分解されにくくなります。 そうなれば余分な脂質は体内に貯蔵されることとなり、これは体重増加につながります。 2.他の向精神薬との太りやすさの比較 デパケンは太る可能性のあるお薬ですが、その程度というのは他のお薬と比べてどのくらいなのでしょうか。 精神科のお薬(向精神薬)で太るお薬の代表格と言えば、抗うつ剤と抗精神病薬になります。 個人差はありますが、抗うつ剤の中でも「三環系抗うつ剤(TCA 」や「ノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ薬(NaSSA)」は太る頻度が多いお薬になります。 また抗精神病薬の中では「フェノチアジン系」や「多元受容体作用抗精神病薬(MARTA)」が太る頻度の多いお薬になります。 (これらのお薬が悪いお薬だという意味ではありません) 三環系抗うつ剤:トリプタノール(アミトリプチリン)、トフラニール(イミプラミン)、アナフラニール(クロミプラミン)など NaSSA:リフレックス・レメロン(ミルタザピン)など フェノチアジン系:コントミン(クロルプロマジン)、ヒルナミン・レボトミン(レボメプロマジン)など MARTA:ジプレキサ(オランザピン)、セロクエル(クエチアピン)など 作用機序が異なるため単純比較できるものではありませんが、これらのお薬と比べるとデパケンの体重増加の程度は「 軽め」だと感じます。 上記のお薬だと体重増加について大きく悩むケースもありますが、デパケンの体重増加で大きく悩むケースというのはそこまで多くはありません。 デパケンの場合は反対に「痩せる(体重減少)」という副作用が出ることもあります。 そのため、デパケン以外に太る可能性があるお薬を服薬している場合は、そちらのお薬が体重増加の原因である可能性もありますので、主治医に原因薬をしっかりと見直してもらいましょう。 3.本当にお薬のせいで太ったのか、しっかり見直そう 「精神科のお薬は太るらしいぞ」ということは、最近では知っている患者さんも増えてきました。 精神科のお薬を服薬されている方が「〇〇を飲んでから太った」とネットに書き込まんでいるのを見て心配になった、と診察で訴える患者さんもいらっしゃいます。 精神科のお薬は太る副作用が多いのは事実です。 またデパケンも確かに太る可能性はあるお薬です。 しかし一方で、太ってきたら安易に「薬のせいだ!」と決めつけてしまうケースもしばしば見受けられます。 太ってきた時、すぐにお薬のせいだと決めつけてはいけません。 本当にお薬のせいなのかをしっかり見直しましょう。 なぜならば、精神的に不調である時というのは、薬以外にも太りやすい要素がたくさんあるからです。 例えば精神的に不安定だと、ストレスなどから過食をしてしまうこともあるでしょう。 であればこれも体重増加の原因になります。 落ち込みがひどい時は動くのも辛くなりますから、活動量が減り横になっている時間が増えてしまいます。 これも体重増加の原因になるでしょう。 一日中部屋に閉じこもりっぱなしだったとしたら太るのは当然でしょう。 ストレスでやけ食いしているのでしたら、原因は過食の可能性が高いでしょう。 もし、本当は運動不足や過食が原因なのに、「デパケンのせいで太った!」と決めつけて内服を止めてしまったらどうなるでしょうか。 服薬を止めたことで精神的に更に不安定になり、過食や活動性低下などが更に悪化する可能性もあります。 これでは、より太ってしまうことになります。 「お薬以外に太るような原因はないのか?」 主治医や周囲の人(家族、友人など)とも相談し、しっかりと見極めてください。 正しい原因を知り、正しい対処法を取らないと、状況はますます悪化してしまうことがあります。 4.デパケンで太った時の対処法 デパケンを内服していて、 「太ってきた・・・」 「最近体重が増えている」 となった時、どのような対処法があるのでしょうか。 デパケンの体重増加に対して私たちが提案する事の多い対処法を紹介します。 なおこれらの対処法を行う時には独断では行わず、必ず主治医の指示のもとで行うようにして下さい。 例えお薬が原因だとしても、この大原則は変わりません。 規則正しい生活・適度な運動などの生活改善を行えば、 デパケンで体重増加の副作用が生じていても、体重は落ちやすくなります。 デパケンは体重を「落ちなくする」お薬ではありません。 あくまでも上記の作用によって「体重を落ちにくくしている」だけなのです。 不要なカロリーを制限したり、身体の代謝を上げたりして、体重が増える要素よりも体重が落ちる要素を増やせば必ず体重は落ちていきいます。 毎日三食、規則正しく食べていますか。 量やバランスは適正でしょうか。 間食や夜食などをしていませんか。 適度な運動はしていますか。 散歩などの運動でも脂肪燃焼には効果があります。 余裕があればジョギングやサイクリングなど強度の高いものにトライすれば代謝は更に改善されます。 いきなり全てを完璧にしなくても構いません。 改善できそうな事だけでも変えてみることが大切です。 主治医と相談してみましょう。 体重増加などの自分が困っている副作用があるのであれば、必ず主治医に相談して下さい。 いくら名医であっても相談しなければあなたの悩んでいる事は分かりません。 もしかしたら主治医は、体重増加をあなたほど重くはとらえていないかもしれません。 というのも、体重が増えて困るかどうかは人それぞれだからです。 ガリガリに痩せた男性であればちょっと体重が増えても全然困らないでしょう。 でもスタイルに気を使っている若い女性にとって、体重が増えることは大きな恐怖です。 体重増加に対して主治医とあなたとの間に認識のギャップがある恐れがあります。 特に年配の先生だったりすると、若い子の感性とはどうしても異なってしまうため、患者さんが何で困っているのかは意外と分かっていないものです。 ただし、病状によっては薬の量を減らせないこともあります。 主治医と相談した上で、お薬を減らせないという結論になった場合は、勝手に減らしてはいけません。 必ず主治医の判断に従ってください。 デパケンは体重増加が多いお薬ではありませんが、太る可能性はあるお薬です。 そのため、主治医が可能と判断するのであれば、別の気分安定薬に変えてみるのも方法の1つになります。 例えば同じく気分安定薬に属する• などはほとんど体重増加を起こしません。 デパケンで体重増加を認め、どうしてもそれがストレスになるようであれば、これらのお薬への変薬も方法の1つです。 しかしデパケンをはじめ、気分安定薬というのはどれも双極性障害に対する作用機序が明確に分かっているわけではありません。 そしてそれぞれ同じ作用機序ではないと考えられているため、変薬によって症状が悪化してしまう可能性もありえます。 変薬をする際は主治医とよく相談し、慎重に判断するようにしてください。 デパケンはL-カルニチンという脂肪を分解させるはたらきを持つ物質を減らしてしまうのです。 という事は、L-カルニチンを補充すれば体重増加も改善することが考えられます。 L-カルニチンはサプリメントにも含まれていますが、実は医薬品にも「エルカルチン(レボカルニチン)」というカルニチン製剤があります。 デパケンによってカルニチン欠乏が生じている場合、エルカルチンを投与することがあります。 エルカルチンの【効果・効能】には次のように記載されています。 ・本剤は、臨床症状・検査所見からカルニチン欠乏症と診断された場合あるいはカルニチン欠乏症が発症する可能性が極めて高い状態である場合にのみ投与 すること。 ・本剤の投与に際しては、原則として、カルニチンの欠乏状態の検査に加え、カルニチン欠乏の原因となる原疾患を特定すること。 つまり、主治医が「この体重増加はカルニチン不足によって生じていて是正する必要がある」と判断すれば保険診療にてエルカルチンを処方することが可能です。 精神科で出来る一般的な血液検査で「カルニチン欠乏」を診断するのは難しいのですが、カルニチンが欠乏する血液中のアンモニア濃度も上昇することが知られています。 そのため、血液中のアンモニア濃度を測定することで、カルニチンが不足しているかどうかを推定することはできます。 またL-カルニチニンは食べ物にも含まれています。 特に動物性食品に多く含まれているため、カルニチン不足による体重増加が疑われる場合には、このような食べ物の摂取量を増やすのも手です。 【メンタルヘルス向上のヒント】 【こころの病気】 - 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